おすすめ書籍紹介|明るい未来塾株式会社|個別指導や映像授業等代理店

新着情報
TOPICS

カテゴリー:

おすすめ書籍紹介

  • ブログ

『リーダーになる人に知ってほしいこと』

松下幸之助

 

本書は、松下電器産業(現パナソニック)を創業した

松下幸之助が、次世代リーダー育成のために創設した

「松下政経塾」での種々の講話を編集した講話集である。

当初は塾生向けの教材として企画されたが、

塾生を超えたリーダー及び候補者によって愛読されている。

「成功するために知っておいてほしいこと」と

「リーダーになる人に知っておいてほしいこと」の

2部で構成されている。

本書は、「素直な心になる。素直な心はあなたを

強く正しく聡明にする。」という言葉から始まる。

素直な心で客観的に世の中を捉え、融通無碍な

人間になることが、知恵の源泉になると

松下幸之助は説いている。

 

素直な心で衆知を集めることに続いて、幸之助が

成功するための行動原則として掲げるのが

自らの境遇を受け入れて成功するまで努力すること、

一日一日新たな発展の道を模索することである。

幸之助は幼くして大阪の商家に丁稚奉公に入り、

毎日向こう三軒隣を掃き清めながら商売を学んだ。

そうした経験を踏まえ、自らの境遇を受け入れること、

自ら考え足を運んで必要な教えを請うこと、

得られた知識や技を使いこなし持っている知識以上のことを

考え出すことが重要だと説いている。

政治の道でも経済の道でも、思うように事が進まず、

将来を悲観することがある。

それでも「この道を進む」と決めたら成功するまで

努力をあきらめない使命感と気力が何より大切。

一つの道において成功のコツをつかんだ人ならば、

その経験を生かしてどんな仕事でも成功するかもしれない。

しかし、一事に成功できおない者が別のいろいろな事に

手を出しても、結局は成功しない。

幸之助は、松下電器産業(現パナソニック)の

成功について、明確な計画性によるというよりも、

「その日その日を充実してやっていたら」

いつの間にかそうなったと繰り返し述べている。

精一杯生きていれば迷うこともある。

迷うときは迷うだけ迷い、光明が見えるまで

勉強し研究し続けること。

ただし、自らの感情にとらわれ、迷わないで良いことに

迷うようなことは決してないように、

素直な心を忘れないこと。

それが成功に至る道であると説いている。

 

以上、この道を進むと決めたら成功するまで努力を

あきらめずに進むことの大切さを見てきた。

次は、幸之助が掲げるトップの心構え(=「五誓」の教え)

について見ていく。

「五誓」とは、「素志貫徹の事」「自主自立の事」

「万事研修の事」「先駆開拓の事」

「感謝協力の事」。

松下政経塾の「五誓」と言われるこれらの言葉に、

幸之助のリーダーシップ論が集約されている。

素志貫徹

初志を貫くことが、成功の可能性を高める道であり

効率的であると、幸之助は自らの体験から結論付けている。

初志を貫く中で遭遇するであろう苦労や苦難、心配は

リーダーとしての宿命。

成功を得るために代償を払ったり、辛抱を強いられたり

するのは当然で、そうした辛抱も生きがいと感じられる

人が成功する。

 

自主自立

何事も自らの熱意が基本であるという教え。新たな発想や

着想は熱意を持って考え抜いたときに浮かぶものであり、

幸運や縁も待つのではなく自らつかみに行くものである。

そういう人の言葉は他人にも突き刺さる。

進退が窮まれば人は強く、力を発揮できていない人は

まだそこまで自らを追い込んでいないのだと

幸之助は述べている。

 

万事研修

成功のための教訓は至る所にあるという考え。

行儀作法、挨拶や掃除など日常の所作はすべて基本であり、

これをおろそかにして成功はない。こうした基礎的なことに

精魂を込めてやり続けることは極めて難しいこと。

従って、それが人を育てることにつながる。

 

先駆開始

既成のものや考え方に満足せず、絶えず新しいものを

創造しようとすること。

リーダーたる者、たとえどんな領域であれその道で日本一、

世界一を目指すべきで、それには新しいものを

生み出さなければならない。

 

感謝協力の事

常に感謝の心を持って互いに協力しあうこと。

まず、腹の立つことでも感謝に変えたりプラスに捉えたり

できるように、自分の心を使いこなすことが重要。

 

以上、松下電器(現パナソニック)創業者の

メッセージである。