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『7つの習慣』
著者紹介:
スティーブン・R・コヴィー(1932年~2012年)
世界中で2000万部超えのベストセラービジネス書。
同書をベースとした研修プログラムに米国だけで毎年、
10万人以上が受講。
『7つの習慣』とは、人が成長する上で身に付けていく
態度のこと。時代が変化し、世の中が大きく変わっても、
これだけは変わらないというものが世の中にある。
(=「不変の原則」)
例えば、「公正」「誠実」「責任感」「継続力」
「人の尊厳」など、これらの価値は時代とともに
無くなってしまうものではない。
このように、世の中が変わっても価値が変わらないもの、
これを「不変の原則」と呼ぶ。
重力が自然界の不変の法則であるように、これらの原則は
「人間界の不変の法則」である。
ところが、多くの人がこの法則から切り離された生き方を
しながら成功者になろうともがいている。
不公正で人生の
成功が勝ち取れるか?
不誠実な人が仲間から尊敬されているか?
答えはノーである。
成功を手にしようと思う人が持つべき考え方は、原則から
切り離された生き方を、原則に従った生き方
「原則中心の生き方」に軌道修正することにある。
7つの習慣とは、
第1の習慣 主体的である。
第2の習慣 終わりを思い描くことから始める。
第3の習慣 最優先事項を優先。
第4の習慣 Win-Winを考える
第5の習慣 まず理解に徹し、そして理解される。
第6の習慣 シナジーを創りだす。
↓ ↓ ↓ ↓
私的成功を目指す 公的成功を目指す
↓ ↓
第7の習慣 刃を研ぐ
私的成功・公的成功の質を高める習慣
※原則中心の生き方とは、「人格主義」とも呼べる生き方。
人格主義とは、自分の人格を高める態度を指す。
私的成功=自分を高める。
その後、
社会と新しい関係を結ぶ=公的成功
第1の習慣 主体的であること。
生き方には、決定論的な生き方と目的論的な生き方がある。
決定論的生き方=自分の意思がない生き方。
相手のせい、会社のせいなど常に誰かのせいにするような
主体性のない生き方。
目的論的な生き方=自分自身が行動を決める。
自分が選択した行動に責任を持つこと。
行動によって生じた結果を受け入れること。
つまり、主体性とは、「自発的に行動する。」
「行動の結果に責任を持つ。」という意味がある。
選択した行動が不本意な結果となる場合がある。
結果が不本意でも、過去は変えられない。
変えられるのは未来だけ。
今すぐ、過去の失敗から教訓を得て、これを現在
さらには未来の糧にしていく。
その際、問題を3つに分類して、過去の失敗を次に生かす。
直面する問題を次の通り3つに分けてみる。
- 直接的にコントロールできる問題。
- 間接的にコントロールできる問題。
- コントロール出来ない問題。
上記1番に積極的に取り組む。
上記2番は、自分ではコントロールできないので、
主体的になれない。
上記3番は、取り組みようがない。
第2の習慣 終わりを思い描くことから始める。
設計図なしに家を建て始めてたとしたら、
その結果は悲惨なものとなる。
最終的な目的地が明らかになってはじめて、
満足のいく結果が得られる。
人間にも同じことが言える。
「どんな人になりたいかを明らかにする。」
⇒「自分自身をその人物像に近づける。」
コヴィ-博士は、理想とする自分自身を
「ミッションステートメント」として文章化した。
このステートメントは、個人の信条や信念を表明したもの。
- 人格―どのような人間になりたいか。
- 貢献・功績―何をしたいか。
- 価値観・原則―上記1と2の土台となるもの。
(参考)原則とは、「公正」「誠実」「責任感」など。
これら原則を中心に据えお金・仕事・娯楽・
友人・配偶者・家族などに向き合っていく。
第3の習慣 最優先事項を優先する。
前の第2の習慣で取り上げたテーマ(お金・仕事・家族など)
から優先順位を決めて取り組む。
すべてのテーマに対して、同質で臨むのは
困難である。
では、どうやって優先事項を決めたらよいのか。
優先順位を検討する上で有効な手段に
「時間管理のマトリックス」がある。
—マトリックスを使い、課題を4種類に分留意—
第1領域 重要 × 緊急
第2領域 重要 × 緊急でない
第3領域 重要でない × 緊急
第4領域 重要でない × 緊急でない
- 目の前に山積する緊急常用案件は、第1領域に属す。
こうした案件ばかりに対応していると、長期的にみれば
燃え尽きる可能性が高い。
- 第2領域「重要 × 緊急でない」は、
長期的に見ると重要な案件となる。
※本来、最優先事項とは、この第2領域に
属する案件を指す。 緊急事項をさばきながら、
この第2領域に費やせる時間を拡大するのが、
時間活用の鍵となる。
以上、第1の習慣・第2の習慣・第3の習慣を通じて、
「新たな人格」に生まれ変わることが出来た。
そして、新たな人格を手にした自分という存在が、
社会と関係を持つ段階に入る。
それが、第4の習慣・第5の習慣・第6の習慣である。
第4の習慣 Win-Winを考える。
コヴィー博士は、人間関係にはパターンがあり、
これを6つのパラダイムに取りまとめた。
- Win-Win 自分も勝ち、相手も勝つ
- Win-Lose 自分が勝ち、相手は負ける
- Lose-Win 自分が負けて、相手が勝つ
- Lose-Lose 自分も負けて、相手も負ける
- Win 自分が勝ち、他の人はどうでもよい。
- Win-Win 自分も勝ち相手も勝つ。
or No Deal それが無理なら取引しない。
この中で、仲間と相互依存関係を結ぶのが
人間の常だと考えた時、
Win-Winがもっとも現実的な答えとなる。
※意見の衝突というのはよくある。
その時は、相手の意見でもない、
私の意見でもない第三者の案があると信じること。
この第三の案を探ることにWin-Winが潜んでいる。
第5の習慣 まず、理解に徹し、そして理解される。
上記第4の習慣でも述べたように、
「相手を思いやりながらも自分の意見を述べる。」
ここに言葉が介在する。
言葉は、意思疎通のための道具であり、
相手の言葉に深く耳を傾けることこそ
相手を深く理解するための王道である。
(参考)相手の言葉に耳を傾ける態度は5つある。
1.無視 2.聞くふり 3.選択的に聞く
4.注意して聞く 5.共感して聞く
相手を深く理解するには、
「共感して聴く」ことが必要である。
共感して聴く態度には4つの段階がある
①相手の言葉を繰り返す
② 相手の言葉を置き換える。
③ 相手の気持ちを言葉にする
④ 相手の言葉を置き換え、相手の気持ちを言葉にする。
上記④の相手の言葉を自分なりに表現することで、
相手は自分が理解されていることに気付く。
これは、相手の心の扉を開けるのに有効である。
何よりも真剣に相手の言葉を理解しようとしている
態度が伝わることで、相手は打ち解けてくる。
第6の習慣シナジーを創りだす
第1の習慣~第3の習慣:
主体性を尊重する独立した人間となる。
→ (私的成功)
第4の習慣・第5の習慣:
新たな人格を手にし、社会と新たな関係を結ぶ。
主体性を持った個々人が相互依存の関係を結ぶ。
勝ち負けではなく「Win-Winの関係」
↓ ↓ ↓
第6の習慣:
相互依存の関係にあるパートナー、組織や共同体が協働して
より大きな成果を得る段階。(=「シナジーを創りだす」)
(補説)シナジー的コミュニケーション
意見が対立したら、相手のものでも自分のでもない
第三案を見つけ出す。(=「Win-Win」)
第三の案
↑
(ジンテーゼ)
[=アウフヘーベン的コミュニケーション]
↑ この瞬間こそがシナジー
↑
(対立)
A案←————B案
(テーゼ) (アンチテーゼ)
第7の習慣刃を研ぐ
私的成功・公的成功の質を高めるには、
自分自身の価値を高め続けていく必要がある。
第7の習慣では、
自分を高めるのに必要不可欠な4つの側面
に着目していく。
①肉体 ②精神 ③知性 ④社会・情緒
この4つの側面を日頃から鍛え、
バランスを考えて磨いていくことが大切である。
コヴィー博士は、毎日少なくとも1時間、
「肉体・精神・知性」刃を研ぐ活動に
割くことを勧めている。