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『道は開ける』
書籍の紹介:著者 デール・カーネギー。アメリカ ミズーリ州生まれ。
(1888年~1955年)作家、教師、実業家、自己啓発作家。
カーネギーの本は日本国内で430万部、世界で1500万部出ている。
この本はデール・カーネギーの主要3部作
(『人を動かす』『道は開ける』『話し方入門』)の一つ。
『道は開ける』では、誰もが抱える悩みについての解消法が記されている。
では、これから「悩み」への向き合い方、対処法について見ていこう。
◆過去を悩む「後悔」、未来を悩む「不安」への対処法
人生に悩みはつきもので、私たちの悩みや心配事のほとんどは、先を考え過ぎることによる
「不安」や過去のことを悩む「後悔」からくる。
こうした悩みに対し、カーネギーは次のようにアドバイスする。
「過去と未来を鉄の扉で閉ざせ。今日一日の区切りで生きよう。」
昨日までのことをバシッと閉め出す。明日からのことも同様にシャットアウトする。
「今日一日の区切りで生きる。」とは、今に集中して生きるということ。
時は連続しているが、その前後を切断して、「今考えられることは何だろう。」と今に集中する。
すると知恵がもっとも働く、リラックスした状態がつくられるようになる。
カーネギーは、「今日、一日の区切りで生きる。」ために、自分自身に5つの質問をするよう勧めている。
1.未来に不安を感じたり、ありもしない未来を妄想したりして、現在の生活から逃避しているのではないか。
2.過去の出来事 — すでに決着のついた事柄 — を後悔するあまり、現在をも傷つけていないか。
3.朝起きる時に「今日をつかまえよう」、この24時間を最大限に活用しようと心に誓っているか。
4.「今日一日の区切りで生きる。」ことによって、人生をもっと豊かにできるだろうか。
5.以上のことをいつから始めるべきか。来週から?明日から?それとも今日から?
※かけがえのない今日を生きるために、この質問を自身に問いかけ答えてみる。
◆悩みを抱える時、悪いことが連鎖して次々に押し寄せてくるが、そんな時、どうしたらいいのか。
カーネギーは、こうした悩みの解決に向けて3つの手順を示している。
1.最悪を想定し、覚悟を決めれば打開策が浮かんでくる。
「起こり得る最悪の事態は何か。」を自問する。
2.やむを得ない場合には、最悪の事態を受け入れる覚悟をする。
これ以上、悪いことは起きないのだと考えれば、落ち着いて現実に対処できる。
3.それから落ち着いて最悪状態を好転させるように努力する。
深呼吸して心を落ち着かせたら、打開策を考えてみよう。
※そわそわした心の時には思いつかないアイデアが浮かんでくるはずだ。
◆悩みに対する対策を取らないと生命を蝕むことさえある。
悩みを放置すると、自分では大したことがないと思っても、
知らない間にエネルギーの漏電を起こしてしまう。
「なんでいつもこんなに疲れているのか。」という状態になり、
何かの課題に対して動こうとする時にエネルギー不足になってしまう。
このような時、どうしたらよいのか。
悩んだら経験豊富な人に相談をし、アドバイスを受けるのが良い。
そして、徹底して実行する。
相談して、実行するのは悩みに対する有効な手段となる。
これまで3つの案件について説明してきた。
しかし、これで全部の悩みが解決できるのかと言ったら、まだ十分ではない。
さらに、カーネギーは起こり得る様々な悩みに対処する方法、4つの手順を紹介している。
この手順を踏めば悩みの9割は解決できると言う。
では、これから4つの手順について見ていこう。
- 悩んでいる事柄を詳しく書き出す。
- それについて自分にできることを書き出す。
- どういうことを実行しようとしているか書き出す。
- それをいつ実行するか決める。
※4つの手順は具体的に文字にして書き出す。
頭の整理をすることが心の整理につながる。
さらに、カーネギーは「祈り」が悩みを解決する上で効果があると言う。
これから「祈る」ことの効用について見ていく。
- 祈る時、私たちは何のために悩んでいるのかを言葉にする。
祈りは、ある意味で、問題を紙に記述することと同じである。
- 祈りは、私たちに自分一人ではなく誰かと重荷を分担しているような感じを与える。
(神に訴える=他人に打ち明けているような安心感)
- 祈りは、行為という積極的な原理を強制する。(行動の第1歩)
「悩み」への具体的な取り組みが記された名著である。